導入:M820WDとM760Dの違い概要
mioのバイク用ドラレコ「M820WD」と「M760D」は、どちらも前後2カメラ・フルHD対応の人気モデルですが、実は価格差約1万円の中に「駐車監視機能」と「58fpsの滑らかな動画」という大きな違いが詰まっています。
ここでは、バイク歴20年以上の私バイクLove2が、この2機種の違いを分かりやすく整理しつつ、どんなライダーにどちらが向いているのかをレビューと口コミ評判を交えながら解説していきます。
まずは、M820WDとM760Dの主な違いを、サッと比較できるように表にまとめました。
M820WDとM760Dの主な違い
| 項目 | M820WD | M760D |
|---|---|---|
| 価格の目安 | 約39,100円前後 | 約37,950円前後(約1万円安い設定) |
| フレームレート | 1080p / 58fps(29fpsも選択可) | 1080p / 29fpsのみ |
| 駐車監視機能 | あり(衝撃検知・モーション検知対応) | なし |
| コーデック | H.265(高画質・容量約1/2) | H.264 |
| 対応SDカード | ~256GB対応 | 付属32GB中心 |
| スマホ・PC連携 | スマホ連携重視(Wi-Fi約2倍高速・PCソフト非対応) | PCソフト「MiVue Manager」対応 |
| ケーブル構成 | カメラ直結ケーブル長+共通延長1本でシンプル | 長い延長ケーブル2本で大型車向き |
| カメラマウント | 金属マウントで耐久性アップ | 樹脂マウント中心 |
| ターゲットイメージ | スマホ世代・ツーリング動画も重視するライダー | PC世代・コスパ重視の実用派ライダー |
M820WDとM760Dの違いのレビュー(M820WD vs M760D)
ここからは、先ほどの表で挙げた違いを、バイク用ドラレコとして実際に使う場面をイメージしながら、もう少し掘り下げて解説していきます。
まず大きいのが「フレームレート」と「駐車監視機能」です。M820WDは1080p / 58fpsに対応していて、M760Dの29fpsに比べて明らかに映像が滑らかになります。 特にワインディングや高速道路を走るツーリング動画として使う場合、ヘルメットカメラに近いレベルでヌルヌル動く映像が撮れるのは、かなり大きなメリットです。
駐車監視機能についても、M820WDには「駐車中の衝撃や画面変化を検知して、その前後を自動録画する機能」が用意されています。 コンビニ休憩や道の駅での休憩中に、当て逃げやイタズラがあった時でも証拠を残せる可能性が高くなるので、「ツーリング先でバイクから離れる機会が多い人」ほど、体感的な安心感は大きいです。
一方で、M760Dの強みは「価格」と「PCソフト対応」です。M820WDに比べて標準価格で約1万円安く設定されており、ドラレコとして必要な基本性能(フルHD・前後2カメラ・GPS・専用アプリ)はしっかり押さえつつ、コストを抑えたいライダーには魅力的な選択肢になります。 さらにPC用の「MiVue Manager」が使えるので、大きな画面で速度や加速度、走行ルートまでじっくり見返したい人には、M760Dの方が合っているケースもあります。
配線周りの違いも、実は使い勝手に直結します。M760Dは「フロント延長約3m・リア約1.5m・コントロールスイッチ約3m・電源2m」と、とにかくケーブルが長めで、大型クルーザーやフルカウル車でも余裕を持って配線できるのがメリットです。 その一方で、コンパクトなミドルクラスや原二だと「余ったケーブルの処理」に頭を悩ませることも多く、中古品では配線を途中で切って短く使っている例も珍しくありません。
M820WDはここをかなり改善してきていて、「カメラ直結ケーブルを0.9mに伸ばしつつ、共通の延長ケーブル1本で前後どちらにも使える」という、シンプルな構成になっています。 本体側のハーネス長も工夫されていて、4本の配線の出る位置がずれるように設計されているため、シート下など限られたスペースに綺麗に収まりやすくなっているのも好印象です。
カメラマウントについても、M820WDは金属マウントが採用されていて、振動の多いバイクでは大事な「耐久性」が強化されています。 M760Dは樹脂マウントのため、長期使用やオフ車・単気筒などでは破損リスクが気になる場面もあり、ここは新型ならではの安心ポイントと言えます。
さらに、M820WDはコーデックがH.265になり、画質を落とさずにファイル容量を約半分に抑えつつ、最大256GBのmicroSDに対応しています。 長距離ツーリングで一日中録画しても、上書きまでの余裕が大きいので、「とりあえず全部録っておきたい派」にはかなり嬉しい進化です。 逆に、そこまで長時間の記録が必要ない人や、こまめにデータを整理できる人なら、M760Dでも十分という考え方もできます。
スマホ・PC連携の方向性も違います。M820WDは、Wi-Fi転送速度が約2倍に高速化されていて、従来3~4分かかっていた動画転送が、30~40秒程度で終わるようになっています。 その場でスマホに取り込んで、ツーリング仲間と映像を見たり、SNSにアップしたりといった使い方を想定しており、完全に「スマホ前提」の設計です。 一方M760Dは、PC派に優しい「MiVue Manager」が使えるので、自宅に帰ってからじっくり走行ログを分析したいライダーと相性が良いです。
M820WDについてのユーザーの口コミ
M820WDの口コミを見ていくと、「画質」と「スマホ連携」と「駐車監視」に関する評価が特に目立ちます。 ここでは、まず気になる悪い口コミから触れて、その上で良い口コミを整理していきます。
悪い口コミ
・SDカードスロットのフタがねじ止めで、カードを抜き差しするたびにドライバーが必要なのが面倒
・電源ケーブルに付いているヒューズボックスが大きく、配線の取り回しに苦労する
このあたりは実際に触ってみても「たしかにもう一歩だな」と感じるポイントで、特にカードスロットのネジは、頻繁にカードを抜いてPCで確認する人ほどストレスになりやすい部分です。 とはいえ、M820WDは基本的に「スマホで完結する前提」の作りなので、日常的にはカードを抜かず、アプリ経由で動画を落とす運用にしてしまえば、そこまで大きなデメリットにはなりません。 ヒューズボックスについても、スペースに余裕のある車種ならシート下の空きスペースに逃がせますし、バッテリー保護のための安全装置と考えれば納得できる部分でもあります。
良い口コミ
一方で、良い口コミはかなり多く、共通しているポイントは次のような内容です。
・夜間やトンネル内でもナンバープレートがしっかり読めるレベルで鮮明に映る
・58fpsの映像が非常に滑らかで、ツーリング動画として見返しても楽しい
・Wi-Fi転送が速く、スマホだけで設定変更から動画確認まで完結できて便利
・駐車監視機能のおかげで、出先の駐車時も安心感が段違い
・本体やカメラがコンパクトで、防水性能もIP67なので雨の日も気にせず使える
総じて、「値段は高めだが、ドラレコ+ツーリングカメラとして両方こなせる」という評価が多く、バイクにしっかり投資したいライダーからの満足度はかなり高い印象です。
M760Dについてのユーザーの口コミ
M760Dの口コミは、「価格と性能のバランスが良い」という声が多い一方で、古さゆえの弱点もハッキリしてきている印象です。
悪い口コミ
・付属のケーブルが長すぎて、コンパクトなバイクだと余った配線の処理に困る
・Wi-Fi転送が遅く、スマホに動画を落とすのに時間がかかる
ケーブルの長さは、大型ツアラーならメリットですが、250~400クラスや原二だと「持て余す長さ」になりがちです。 ただし、配線を短く加工して使っている人も多く、DIYに慣れているライダーなら解決可能なポイントでもあります。 Wi-Fi速度については、M820WDと比べてしまうと見劣りしますが、「そもそもPCで見る前提ならあまり気にならない」という声もあります。
良い口コミ
良い口コミとしては、次のような点がよく挙げられています。
・価格の割に画質が良く、フルHDでナンバーも問題なく読み取れる
・暗めのトンネル内でも十分実用的な映像が撮影できる
・PC用ソフト「MiVue Manager」で、走行ルートや速度、加速度まで詳しく確認できる
・本体がコンパクトで、設置スペースが限られた車両にも載せやすい
・基本的なドラレコ機能はすべて押さえていて、コスパが高い
「最新機能はいらないけど、ちゃんと写るドラレコが欲しい」という実用派ライダーには、今でも十分選ぶ価値のあるモデルと言えます。
結論:M820WDとM760DどちらがいいかバイクLove2としての意見
バイクLove2として正直に言うと、「ドラレコを安全装備としてだけでなく、ツーリングの相棒としても活用したいならM820WD」、「ドラレコはあくまで“もしもの時の証拠用”で十分ならM760D」という棲み分けが一番しっくりきます。
まず、ツーリングの頻度が高くて、走行動画をスマホでサクッと見返したり、SNSにアップしたりしたいライダーには、M820WDを強くおすすめしたいです。 58fpsの滑らかな映像と、H.265+256GB対応による長時間録画の組み合わせは、「せっかくドラレコを付けるなら、記録もちゃんと楽しみたい」という人にはかなり刺さるポイントです。 加えて、駐車監視機能が付くことで、ツーリング先での安心感も一段階上がりますし、「今から買う新型」として考えると、総合力で見てM820WDは完成度が高いです。
一方で、「予算をできるだけ抑えつつ、必要十分なドラレコが欲しい」「自宅のPCでじっくりログを見たい」というタイプのライダーなら、M760Dは今でも十分“アリ”です。 特に大型ツアラーやボディの大きなバイクなら、長いケーブルも逆にメリットになりますし、PC用のMiVue Managerで走行データまで細かく見られるのは、機械好きなライダーにとっては楽しいポイントです。
個人的には、「これから新しく1台だけ選ぶ」のであれば、やはりM820WDを推したいです。 理由は、スマホとの親和性の高さと、駐車監視・タイムラプス・58fpsなど、今後のバイクライフを長く支えてくれる機能が一通り揃っているからです。 約1万円の差は決して小さくありませんが、バイク用ドラレコを何年も使うことを考えると、「その差額で安心感と使い勝手を買う」という感覚に近いですね。
ただし、すでにM760Dを持っていて「特に不満もない」という人が、無理にM820WDへ買い替える必要があるかと言われると、そこは微妙なラインです。 どうしても駐車監視が欲しい、スマホ連携をもっと快適にしたい、といった明確な理由があるなら乗り換えもアリですが、「とりあえず普通に撮れていればいい」という人なら、M760Dをそのまま使い続けても十分実用レベルです。
まとめ
ここまで、M820WDとM760Dの違いを、スペック・使い勝手・口コミの両面から見てきました。 2つのモデルは見た目こそ似ていますが、中身は「スマホ世代向けの最新型」と「PC派・コスパ重視の実力派旧モデル」という、はっきりしたキャラクターの違いがあります。
・駐車監視機能や58fpsの滑らかな映像、スマホ連携を重視するならM820WD
・価格とPCソフトでのログ閲覧を重視するならM760D
・ツーリング動画も楽しみたい人にはM820WDが特におすすめ
・「まずは基本的なドラレコを付けたい」という人にはM760Dも十分実用レベル
自分のバイクの使い方や、どこまで機能を求めるかをイメージしながら、「安全装備」としてだけでなく、「バイクライフを楽しむ道具」として、どちらがしっくりくるかを考えてみてください。




コメント